そもそも脊柱管狭窄症とは何か?

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脊柱管狭窄症とは

「脊柱管狭窄症」とは、脊柱管を構成する骨や靱帯の肥厚や椎間板の突出などにより脊柱管が圧迫を受けて狭くなってしまう病気のことを言います。

病名の「脊柱管」というのは、背骨の中を通る脊髄という神経の通り道のことを言います。この通り道の中を走っている脊髄が圧迫され腰の痛みや脚のしびれなどの症状を引き起こします。

「脊柱管狭窄症」の主な症状

「脊柱管狭窄症」の主な症状としては、歩行時や立っている時に臀部から下肢にかけて痛みやしびれを感じます。長い時間歩くと症状がひどくなり、しばらく休むとまた歩けるようになるような「間欠跛行(かんけつはこう)」が典型的な症状です。また、前かがみに姿勢をとると症状がやわらぐと言った特徴もみえます。

脊柱管狭窄症の原因

「脊柱管狭窄症」の原因ですが、骨や靭帯などが何らかによって変性する場合や、すべり症や椎間板ヘルニアなどの病気に続いて発症することもあります。

ほとんどのケースで、原因は脊柱管を取り囲む組織の退行性変性、すなわち老化によって引き起こされます。

脊柱管の背中側にある黄色靭帯は、老化やホルモンのバランスの崩れが原因でもろくなり、厚みを増します。椎間関節の骨は、長い年月とともに負担がかかることで、変形し肥厚します。そして、椎間板は正常な構造が老化により破綻すると、前後に膨隆してきます。

ただし、これらの変化の程度には生活背景や個人差がありますし、日常生活の仕方はもちろんですが遺伝的な要素も関係していると言われています。加齢による変化に対応するのはとても難しい事ですが、日ごろから適度な運動を心がけて、筋力をつけておくことも大事なことになります。

筋力の低下は「脊柱管狭窄症」だけではなく様々な不具合を引き起こしますので無理の無い程度の運動を心掛けましょう。また、労働や姿勢の悪さなどによる背骨への負担を減らすように心掛けておくことも大切です。

「脊柱管狭窄症」は、椎間板ヘルニアに比べ50代以降の高齢者に多くみられます。

脊柱管狭窄症の三つの症状分類

医学的には神経が圧迫される個所によって、主に以下の三つに分類されます。

1.馬尾型(ばびがた)

脊柱管の中心部分が圧迫されている場合のものです。両側の下肢のしびれ感や痛み、さらには冷感などの異常感覚や、時には排尿障害(膀胱直腸障害)が起きる場合があります。

2.神経根型(しんけいこんがた)

これは馬尾神経から分岐した後の神経根が圧迫される場合のものです。

臀部から下肢にかけての痛みが起きますが、その多くは片方の側に症状が起きます。

3.混合型(こんごうがた)

馬尾型と神経根型の両方の症状が起きる場合は「混合型」と呼ばれます。

「脊柱管狭窄症」と似た症状の疾患として「末梢動脈疾患」がありますが、その場合は立ち止まるだけで症状が改善するのですが「脊柱管狭窄症」の場合は、前かがみになるなど姿勢を変える必要があるという違いがあります。
この違いを把握しておく必要もあります。

手術が必要な場合

「脊柱管狭窄症」で手術を必要とする場合は、排尿障害(尿漏れや尿の排出困難)や排便障害を起こした時と、進行する筋力低下が生じた時と考えられています。

整形外科的には、このような場合、早急に手術をしないと神経がダメージを受けて手術をしても元に戻らなくなることがあると言われています。しかし、そこまで我慢する人はまれで、ほとんどの方が疼痛で長く歩けない、あるいはほとんど歩けないなど、日常生活に支障をきたすような症状が続くものです。

手術以外の治療でなかなか改善しないために最後の手段として手術を受ける事が多いようです。

手術以外の保存治療

一般的な保存治療には、薬物療法やブロック注射があります。「脊柱管狭窄症」の症状には神経の圧迫だけではなく、神経周囲の血流障害が出ますので、血管を広げ血流を増やす薬物を使用したりもします。薬物療法としては「消炎鎮痛剤」や「血流の改善薬」が代表的なものです。また直接、薬剤である局所麻酔剤およびステロイド剤を注入する硬膜外ブロックや神経根ブロックによるブロック療法というものがあります。

他には、動的因子を軽減させるため、腰部の安静やコルセットなどの装具、リハビリ治療を行う場合もありますが、これは一時的なもので改善されるものではありません。くわえて腰部固定帯やフレクションブレースなどの物理療法もあります。

そして、自分自身で取り組みやすいストレッチや腹筋トレーニングや背筋の強化を求める運動療法などが挙げられます。自転車を利用する、シルバーカーなどで前かがみになって歩く、などの日常生活の見直しも有効とされています。

いかがでしょう?

手術をはじめ「保存治療」を含めて、「脊柱管狭窄症」は、なかなか治りにくいものと認識されています。

当院に於ける「脊柱管狭窄症」の見立て

さて、むずかしい専門用語がたくさん出てきて、うんざりされている方もいらっしゃるかもしれませんが、もう少し我慢してください。いよいよ当院の見立てです。もう少しお付き合いください。

「脊柱管狭窄症」と言っても複雑な要因あるいは複合的な原因があることを先述させていただきました。これらを詳細に追及するとなると、まるで宇宙の原理を追及するような無限の世界に引き込まれてしまいます。あるいは「遺伝的要因」にまで踏み込まなくてはならなくなってしまいます。

一般的に「脊柱管狭窄症」は治しにくいと言われるのは、これらの複雑化に惑わされているからなのです。

そして、痛みが発生する場所と原因とされる脊柱管が圧迫されている不具合箇所が離れているために関連性が特定しにくいと言う問題があります。

例えば、レントゲン検査などで原因箇所を特定し、手術などでその問題を消去したとしても、痛みの症状が消滅するとは限らないのです。現実として手術しても改善されないケースも多々見られます。

すなわち「脊柱管の異常」を引き起こしている全体の因子を取り除かなければ改善は求められないと、当院では考えています。

当院では、複雑化されている不具合を速やかに単純化する事を旨としています。独特の手技で自然治癒力を覚醒し、カラダ全体が一瞬で整える施術をいたします。

自然治癒力がカギ

人間の身体に備えられている偉大な「自然治癒力」を一瞬で引き出すならば、あくまでも「自然な」施術でなければ適応することは難しいでしょう。なぜなら、私たち人間のカラダは「自然」を好んで受け入れます。反対に「不自然なもの」は防衛または排除しようとします。

「脊柱管狭窄症」を改善するために、押したり、引っ張ったり、揉んだりしても、残念ながら「脊柱管狭窄症」の辛さを消滅させる事はなかなか難しいのです。それは「不自然」な力をカラダに与えているからなのです。

その関係で現代医学の世界でも、最近は切り傷や擦り傷には消毒は極力避けるようにしていますね。水で綺麗に洗浄すれば良いという考え方に変わって来ています。下手に消毒剤を使用すると、かえって治りが遅くなり傷痕が残りやすくなる事が分かって来たからです。

やはり「自然な」治癒力を引き出す事が理想になります。

知られざる脊椎のサポーター

一家を支える働き手や組織などを支える中心となるものという意味で、屋台骨という言葉があります。「屋台骨が揺らぐ」という表現がありますが、中心となる大黒柱が不安定であると組織が立ち行かなくなる事を言います。

私たち人間のカラダにも中心となる存在があります。言わずと知れた脊柱のことです。その脊柱がしっかりと安定していなければ、トラブルを招く事は容易に想像する事ができるでしょう。

さて、家屋の支えは通し柱が大きな役割を持ちます。日本家屋の特徴として、柱を太くする事が強い家屋を作る条件のひとつになります。しかし、私たちがもともと生まれ持った脊柱を太く丈夫にすることは可能でしょうか。それはとても難しいでしょう。私たちのカラダは取り換える事も太く変化させることも不可能なのだから…。

「じゃあ、どうすればいいのよ!」

と焦らないでください。確かに脊柱だけで支えていれば、腰はおかしくなります。しかし、脊柱をサポートしてくれる心強い存在があります。

それが「筋肉」です。脊柱は身体を支えているものですが、筋肉はその脊柱を支えてくれます。

「脊柱管狭窄症」を即効性を以て改善させるコツは、脊椎のサポート役である「筋肉」にうまく働いてもらう事にあります。

筋肉に耐力を与える

さて、先ほど筋肉に脊椎をサポートしてもらう働きをすれば良いと述べましたが、具体的にどのような働きを持ってサポートするのか?

それは、筋肉に「耐力」を与えて脊柱を中心とした腰周囲を強靭な構造物にしてしまえば良いのです。今まで解説した通り、筋肉がうまく働いてくれれば、脊椎の負担はグッと減ります。単純に言えば、筋肉に耐力が備われば大黒柱である「脊柱」は、とても楽になりますね。

理想的な筋肉は「強靭性」とどんな形態にも対応出来る「柔軟性」という役割をもっており、なおかつ「伸縮自在」な応力によって、力を受け止めつつも受け流すといったフレキシブルな素晴らしい働きをします。

当院では、この理想的な「耐力」をもった筋肉の状態へと導く施術を行います。

この時には脊柱管にかかる抵抗値は、必然的に「ゼロ」に近づいていきます。

たった、これだけなのです。

自然治癒力を引き出し、耐力を持った筋肉に仕上げ、理想的かつ本来誰しもが持っている自然な状態にするだけなのです。

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